連絡事項

月報クリップボードに掲載すべき情報をご存じの方は、運営委員・月報担当までご連絡ください。

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2022年12月31日土曜日

第294回研究会

日時:2023 年 1 月 7 日(土)14 時~17 時

会場:慶應義塾大学(三田キャンパス)東館 4 階オープンラボ

  • キャンパスマップはこちら(13 番、東門のある建物です):https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html 「正門」からお越しになる場合、中庭を通って旧図書館わきの橋をわって東館 へお入りください。 「東門」からお越しになる場合、門の左側にある自動ドア入口から東館に入りエレベーターで4階 へお越しください。
  • 対面参加のための事前申込み等は不要です。会場にそのままお越しください。
  • 会場ではレジュメのみを配布しますので、判決文の全訳については各自、下記アドレスよりダウン ロード・印刷をしていただくようお願いいたします。なお、教室では eduroam アカウントを利用した WiFi 接続が可能になっています


Web 参加: Web 会議システム「Zoom」を併用して開催します。アクセス先は月報をご確認ください。

  • 報告に使用する資料は、報告の前日 18 時までに月報記載のアドレスにアップロードします。
  • 今回、研究会終了後のリモート懇親会は開催しません。
  • 月例会を、科研費(基盤 B)「憲法秩序の領域分化をめぐる法的論証作法の日独比較」(研究代表: 鈴木秀美)による研究会との共催とします。


報告者:松原光宏(中央大学)

報告判例: 2021 年 11 月 19 日の第 1 法廷決定(BVerfGE 159, 223 – 連邦非常ブレーキ I〔外出及びコ ンタクト制限〕) https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2021/11/rs20211119_1bvr078121.html


判決要旨:

  • 1. パンデミック制圧手段としての外出及びコンタクト制限は、基本権制限に対する憲法上の一般的要請に ついて、これを全ての観点において満たさなくてはならない。
  • 2. 人格の自由な発展を求める基本権(基本法 2 条 1 項)により、婚姻及び家族の保護を超えて、更に、家族 に類する強さを備えた結びつきが保護される。この基本権は、包括的な、一般的行動の自由としてのその 徴表をもって、随意に選ばれた他人に会う自由を保護する。この基本権は、一般的人格権としてのその徴 表をもって、他人との面会の全てが阻まれ、個々人が孤立へと強いられることがないよう、保護する。そ もそも他人に出会うことができるというのは、人格発展にとって、構成的な重要性を持つからである。
  • 3. 基本法 104 条 1 項との結びつきのもと、同 2 条 2 項 2 文によって、既存の、事実としての、身体的な (körperlich)行動自由(Bewegungsfreiheit)が保護される。この自由は、客観的な観点にあっては、事実的 及び法的に、自由を行使しうる可能性を前提とする。主観的には、それに関わる自然的な意思をもって十 分である。
    • a. ただ心理的にのみ伝えられ作用する強制によってもまた、継続的な行動自由が介入を受けることもあり うる。この強制は、直接的に作用する、物理的な強制と、性質及び程度に照らして比較可能(vergleichbar)なものでなければならない。
    • b. 直接的に、更なる執行行為を欠いたまま、継続的な行動自由に介入する法律は、制限の規律(基本法 2 条 2 項 3 文及び 104 条 1 項 1 文)を満たしうる。
    • c.包括的な外出制限は、極度な危険状況においてのみ、考慮されうる。

クリップボード@月報第304号

 愛敬浩二編『[講座 立憲主義と憲法学 第 2 巻]人権 I』(信山社、2022 年 11 月)

  • 玉蟲由樹「個人の尊厳と自己決定権」
  • 斎藤一久「教育を受ける権利をめぐる現代的諸問題」

 

小畑郁=江島晶子責任編集『人権判例報 第 5 号』(信山社、2022 年 12 月)

  • 實原隆志「携帯電話利用者の基本データの保存義務と条約 8 条 情報自己決定権の制約の条約適合性―ブライヤー判決 Breyer v. Germany, 30 January 2020」
  • 棟久敬「出生証明書と信教の自由 出生証明書上の注記により自らの宗教を推測されない自由―スタヴロプロス判決 Stavropoulos and others v. Greece, 25 June 2020 」


法学セミナー815 号(2022 年 12 月)

  • 木下智史=松本和彦=村西良太=片桐直人=伊藤建「[FOCUS 憲法 3【第 9 回】][座談会]アクチュアルな 問題と憲法学・憲法訴訟の役割(その 1)」
  • 神橋一彦「[憲法と行政法の交差点【第 9 回】]「司法権」概念に関する若干の整理――序論的な検討」


篠原永明「[統治構造において司法権が果たすべき役割 第 3 部(7)]憲法 24 条の「婚姻」の意義と同性婚」 判例時報 2533 号(2022 年 12 月)


法学教室 507 号(2022 年 12 月)

  • 柴田憲司「憲法事例分析の技法〔第 9 回〕医薬品のネット販売規制と職業の自由(前)」
  • 鵜澤剛「【演習】行政法」 ➣毛利透「【判例セレクト Monthly】憲法判例の動き」


自治研究 98 巻 12 号(2022 年 11 月)

    • 初宿正典・宮村教平訳「ドイツのラント憲法:ブレーメン憲法(3・完)
    • 石塚壮太郎「[ドイツ憲法判例研究(259)]気候変動対策における世代間の公正な負担――気候保護決定 」