会場:専修大学1号館(一番高い建物)8C会議室
専修大学キャンパス案内
http://www.senshu-u.ac.jp/univguide/profile/campus.html#map_kanda
*出席者増加にともない、これまでとは別の建物の会議室を使用します。ご注意ください。
報告者:西土彰一郎(成城大学)
報告判例:2006年3月2日の第2法廷判決(BVerfGE 115, 166; 2 BvR 2099/04)
接続データVerbindungsdatenの保護
http://www.bundesverfassungsgericht.de/entscheidungen/rs20060302_2bvr209904.html
判決要旨
- 伝送プロセスの終了後にコミュニケーション当事者の支配領域の中で保存されている接続データは、基本法第10条1項による保護を受けるのではなく、情報自己決定権(基本法第1条1項と結び付いた同第2項1項)、場合によっては同第13条1項により保護される。
- 刑事訴訟法第94条以下、第102条以下は、データ記憶媒体およびこの媒体で保存されているデータの差押と押収に関しても、憲法上の要求を満たしている。これらの条項は、立法者は収集データの利用目的を分野ごとに精緻に、関係者にとり認識可能なように規定しなければならないという、特に情報自己決定権に関して妥当する基準を満たしている。あらゆる措置を捜査目的へと厳格に限定することにより、以上のことが満たされている(vgl. BVerfGE 113, 29)。
- 関係者の許で保存されている接続データにアクセスする際には、保護に値するその高い価値が考慮されなければならない。比例原則審査は、接続データとはまさしく、関係者の(支配)空間の外では通信の秘密の特別な保護の下にあるデータであり、関係者の支配領域の中では情報自己決定権による補充的な保護が与えられるデータであるという事情を顧慮しなければならない。