【報告①(サブ報告)13:00~14:50】
報告者:鈴木秀美(慶應義塾大学)
報告判例:2015年9月14日の第1法廷第3部会決定(1 BvR 857/15)
https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2015/09/rk20150914_1bvr085715.html
判例要旨:
地裁判決の(個人情報が匿名化された)写しの新聞社への送付拒否を認めた上級行政裁判所決定によるプレスの自由侵害が認められた事件
【報告②(メイン報告)15:00~18:00】
報告者:石塚壮太郎(慶應義塾大学大学院博士課程)
報告判例:2016年5月31日の第1法廷判決(1 BvR 1585/13)
https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2016/05/rs20160531_1bvr158513.html
判例要旨:
- 基本法5条3項1文で要請される芸術に対する特別の考慮は、著作権法上保護される諸対象の一部の借用を、芸術的表現および芸術的造形の手段として承認することを求める。利用方法をほんの少ししか制約しない、著作権または給付保護権(Leistungsschutzrecht)への介入が、この発展の自由と対置される場合には、権利保持者の利用利益は、芸術の自由に有利となるように、後退しなければならないこともありうる。
- 等価で後演されうる(gleichwertig nachspielbar)音源媒体のサンプルの使用を、一般的に音源媒体作成者の許諾にかからしめることを、財産の保護から導くことはできない。これが、芸術家の創作過程を十分に考慮していないからである。
- 専門裁判所によるEU法の適用の統制に際し、連邦憲法裁判所は、とりわけ専門裁判所が、欧州司法裁判所への呈示によって差し迫った基本権侵害を避けられたかどうか、そして基本法における基本権の絶対的な最低水準が確保されているかを審査する。