•日時:2026年5月9日(土)14時~17時
•会場: 日本大学法学部本館141講堂(4階)
•報告者:大森貴弘(常葉大学)
•報告判例:2025年6月10日の第1法廷決定( 1 BvR 1931/23)
https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2025/06/rk20250610_1bvr193123.html
•決定要旨:
1. たとえ子どもが家庭外収容されていない場合でも、子どもの成年まで命じられた面会交流排除はヨリ厳格な違憲審査基準に服する(Abgrenzung zu BVerfG, FamRZ 2023, 438, und FamRZ 2023, 283, m. Anm. Cirullies)。
2. 民法1666条による配慮権剥奪または長期にわたる面会交流排除のような重大な介入の場合には、その決定の度に要求される子の福祉の危殆化が、性質、重大さおよび発生の蓋然性について詳細かつ具体的に述べられるべきである。
3. 父が母および子どもたちに対して振るった暴力とそれによって引き起こされた子どもたちの恐怖心の認定のみでは、差し迫った(再)トラウマ化という想定を支持するには端的に不十分である。
4. 子の福祉の危殆化が子の拒否する意思に裏付けられるかぎり、裁判所が立証しなければならないのは次のことである。すなわち、裁判所が、対応する事実認定を支持するできるだけ確実な根拠を形成するのに適合的かつ相当な手続き形成に基づいて子の意思を突き止めたこと、これである。
5. 父の無反省やカウンセリングの提供が相当以前に失敗したことを示唆するだけでは、面会交流排除よりも緩やかな手段として監視付き面会交流を排除することはできない。
6. 無期限の面会交流排除は例外的にのみ比例的である (Abgrenzung zu BVerfG, FamRZ 2016, 1917, m. Anm. Splitt)。