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2026年10月8日木曜日

連邦憲法裁判所75 周年記念式典

 1951 年9 月28 日、カールスルーエ劇場で式典が行われ、連邦憲法裁判所が正式に発足しました。それからちょうど75 年後の2026 年9 月28 日、連邦憲法裁判所の75 周年を記念して、カールスルーエのシュタットハレで、約1,000 名の招待客を招いて式典が開催されました。その模様は、当日10 時45 分(ドイツ時間)からZDF で生中継されました。

Vgl.https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Pressemitteilungen/DE/2026/bvg26-058.html

第6 回日独憲法対話(終了)

 2026 年9 月14 日~16 日にミュンヘン近郊Evangelische Akademie Tuting において第6回日独憲法対話が開催されました。総合テーマ「憲法の発展 VI :憲法の発展の構造、内容、様式としての歴史」について、7 つの個別テーマが設定され、報告・コメント・討論を通じて活発な対話がなされました。

 なお、次回は2028 年9 月4 日から東北大学での開催を予定しています。

第329回研究会

 •日時:2026年10月9日(金)18時~20時

※10月は公法学会の前日の夜開催ですので、いつもと時間・曜日が異なります。

•会場:名城大学天白キャンパス共通講義棟北N102教室

※教室は、正門から坂道を登って突き当たりの建物「共通講義棟北」1階をまっすぐ進んだ先です。

https://www.meijo-u.ac.jp/about/campus/tempaku.html


•報告者:今枝昌浩(宮崎産業経営大学)

•報告判例:2025年9月23日の第1法廷判決(1 BvR 1796/23 - Altersgrenze Anwaltsnotare)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2025/09/rs20250923_1bvr179623.html

•判旨

1. 基本法第12条1項に基づく職業の自由には、経済的な次元および人格の発展に関する次元がある。職業の自由は、個人の働き並びに生計の形成および維持の領域における人格の自由な発展のための基本権を具体化するものであって、可能な限り規制の無い職業活動を目指している。

2. 連邦公証人法第47条2号第1類型および第48a条に基づく70歳定年は、これによって追求される正統な諸目的――予防司法(vorsorgende Rechtspflege)が有効に機能すること及び世代間の職業機会の(公正な)配分の保障ならびに公証人の能力が加齢に因って減退する危険から司法を保護すること――を、弁護士公証人制度における応募者が継続的に不足していること及び職業の有能性について年齢がもつ意義に関する今日の知見の結果として、わずかな程度でしか達成しておらず、定年が弁護士公証人制度に関わる限りで、職業の自由を過度に制限している。

クリップボード@月報340号

駒村圭吾・水谷瑛嗣郎編『メディア法のゆくえ-現状から近未来へ』(尚学社、2026 年8 月)

・西土彰一郎「第9 章 公共放送から公共メディアへ」

・波多江悟史「第11 章 メディアとしての『現実空間』」


法学セミナー852 号(2026)

・松本和彦・伊藤健「FOCUS 憲法Ⅶ[第4 回]年金減額改定と生存権・財産権」


法律時報98 巻10 号(2026)

・大西楠テア・原田大樹「観光法学の構築に向けて」

・中西優美子「EU 観光法と人の移動に伴う警察協力—データ収集・管理・利用を中心に」

・山田哲史「メディカルツーリズムをめぐる法的な課題」


自治研究102 巻10 号(2026)

・中西優美子「EU 市民の政治的権利の保障(Ⅲ(12))」

・初宿正典・宮村教平訳「ドイツのラント憲法:バーデン=ヴュルテンベルク憲法(三・完)」

・柴田憲司「ドイツ憲法判例研究〔304〕強制治療の際の病院(入院)の留保」 

2026年9月4日金曜日

第328回研究会

 日時:2026年9月5日(土)13時~18時

※9月は報告者が2名のため、いつもと開始時刻および終了予定時刻が異なりますので、ご注意ください。

•会場: 日本大学法学部本館141講堂(4階)2号館221講堂

会場が変更になりました。

2号館の場所は、アクセス・キャンパスマップ | 日本大学法学部をご参照ください。

•報告者①:齋藤暁(専修大学)

•報告判例:2024年1月23日の第2法廷判決(BVerfGE 168, 193 - 2 BvB 1/19 - Finanzierungsausschluss NPD/Die Heimat)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2024/01/bs20240123_2bvb000119.html

•判決要旨

1. 基本法21条2項に基づく政党禁止手続で確立された、治癒不能な〔unbehebbar〕手続上の障害の存否に関する基準(参照:BVerfGE 144, 20 <159 ff. Rn. 404 ff.>[第二次NPD禁止手続判決])は、基本法21条3項に基づく、政党を国の財政援助から除外する手続にも適用される。

2. 基本法79条3項の対象となる内容には、絶対的な存立保障が与えられる。ここから、基本法79条3項は他の憲法規範よりも上位の規範と解され、また、基本法79条3項が定める限界を遵守しない憲法改正は「違憲の憲法」であり、無効となる。

3. a) 基本法79条3項により保護される規律内容は、基本法21条3項による影響を受けない。

b) 基本法21条3項1文は、国の財政援助からの除外を、対象となる政党自らが民主的な競争の基礎となる自由[で民主的]な基本秩序の除去を目的としているか、または、国の存立を攻撃していることを要件としている。これにより、同項の対象となるのは、政治的意思形成への機会均等な参加が、基本法20条1項及び2項にいう基本法上の民主政概念の一部を構成しない政党に限られる。

4. 基本法21条3項1文のいう「それを志向していること〔Darauf Ausgerichtetsein〕」とは、自由で民主的な基本秩序を除去若しくは侵害し、又はドイツ連邦共和国の存立を危うくする高度かつ計画的な活動を前提とする。この場合、実現可能性〔Potentialität〕は要件とはならない。


•報告者②:村山美樹(青森中央学院大学)

•報告判例:2024年11月14日の第1法廷決定(1 BvL 3/22 - PolG NRW – Observation)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2024/11/ls20241114_1bvl000322.html

決定要旨

1.予防的性格を有する長期的観察が、同時に画像撮影および画像記録を作成するための技術的手段の使用を伴う場合、それは、(基本法2条1項及び1条1項の結合により保障される)一般的人格権の一内容としての情報自己決定権への重大な介入を構成する。

2. 危険防止分野において、高度の介入強度を伴う秘密裏の監視措置を通じたデータ収集を憲法上正当化するためには、介入の閾値として、具体的危険、または少なくとも具体化された危険が必要である。すなわち、当該規範によって保護される法益に対する危険が個別の事案において十分に具体的に予見可能であること、および、措置の名宛人が、合理的な第三者の観点からして客観的諸事情に照らし、その危険状況に関与していることが保証されていなければならない。

ドイツ国法学者大会について

 今年のドイツ国法学者大会は、2026年10月7日(水)~9日(金)にビーレフェルト大学で開催されます。非会員でも、会員の紹介があれば参加できます。参加を希望される方は、会員を通じてドイツ国法学者協会Prof. Dr. Hinnerk Wißmannn会長に参加の意向をお伝えください。会長から招待状が届きましたら、9月5日(土)までにAnmeldungする必要もあります。

10月7日(水)午後に4つのGesprächskreisが並行して開催されます。Gesprächskreis „Grundlagen des Öffentlichen Rechts“のテーマは "Nach der constitutional revolution: Zu den neuen Konflikten zwischen (Verfassungs-)Recht und demokratischer Politik" です。10月8日(木)と9日(金)の大会の総合テーマは、Bewährungsproben des Verfassungsstaats –Bewährungsproben der Verfassungsrechtswissenschaftです。

第6回日独憲法対話の開催について

 

2026年9月14日~16日にミュンヘン近郊Tutingの施設において第6回日独憲法対話が開催されることになりました。総合テーマは、「憲法の発展 VI :憲法の発展の構造、内容、様式としての歴史」です(なお、この会合は招待制としており、報告・コメント・司会をお願いする会員の皆さんには個別にご連絡を差し上げています)。日独の参加者は以下の通りです(敬称略)。毛利透、鈴木秀美、松本和彦、西土彰一郎、栗島智明、藤川直樹、高田篤、高橋雅人、石塚壮太郎、玉蟲由樹、松原光宏、中西優美子、大西楠テア、山田哲史、高田倫子、原島啓之、沼本祐太(ドイツ在外研究中)

クリップボード@月報340号

 菅谷実・内山隆編著『放送制度の新たな展開——進展するデジタル環境とその制度課題』(中央経済社、2026年6月)

杉原周治「第9章 ドイツの放送制度」167~185頁

波多江悟史「第10章 フランスの放送制度と政策」186~201頁


山本龍彦監修、成原慧編『講座 情報法の未来をひらく:AI時代の新論点[第4巻]プラットフォーム』

赤坂幸一「第7章 デジタルプラットフォーム規整の思想的背景——分散型調整秩序とオルド自由主義」188~207頁


ジュリスト1625号(2026)

・山本真敬「旧警備業法違憲判決について——憲法の視点から」


法学セミナー851号

・片桐直人「職業選択の自由の論証パターン」

・村西良太・伊藤健「FOCUS憲法Ⅶ[第3回]地方議会の議員に対する懲罰的措置と司法審査」


法律時報98巻8号(2026)

・三宅雄彦「司法のブラックボックスを開く・5 ドイツ連邦憲法裁判所の評議資料の開示と利用(下)」

・前硲大志「日本国憲法における議員像——国会議員の独立性に関する一考察」

法律時報98巻9号(2026)

・下井康史・早津裕貴・篠原永明「外国人管理職選考受験拒否事件最高裁判決の再検討 企画趣旨」

・沼本祐太「地方公務員と国籍—東京都管理職事件最高裁判決の分析」

・大西楠テア「日本の民主主義・11 民主政の基礎としての『我々』」

・高田倫子「憲法と家族法の交錯・20 非訟事件と司法権—家事事件を中心に」


自治研究102巻8号(2026)

・中西優美子「EU港湾国統制指令と民間捜索救助船舶をめぐる港湾国と旗国の権限と義務(Ⅵ(11)))

・初宿正典・宮村教平訳「ドイツのラント憲法:バーデン=ヴュルテンベルク憲法(一)」

・入井凡乃「ドイツ憲法判例研究〔302〕社会復帰要請と立法者の事後的是正義務——第二次刑務労働報酬判決」


自治研究102巻9号(2026)

・初宿正典・宮村教平訳「ドイツのラント憲法:バーデン=ヴュルテンベルク憲法(二)」

・植松健一「ドイツ憲法判例研究〔303〕早急な立法手続の審議差止め―建造物エネルギー法改正法事件(仮命令手続)」

2026年6月30日火曜日

第6回日独憲法対話「準備会」の開催について

 第6回日独憲法対話「準備会」の開催について

2026年9月14日~16日にミュンヘン近郊の施設において第6回日独憲法対話が開催されることになりました。総合テーマは、「憲法の発展 VI :憲法の発展の構造、内容、様式としての歴史」です(なお、この会合は招待制としており、報告・コメント・司会をお願いする会員の皆さんには個別にご連絡を差し上げています)。本番に備えて「準備会」をハイブリッドで開催します(会場等、詳しくは月報339号をご覧ください)。日本側で報告を担当する栗島智明会員、西土彰一郎会員、藤川直樹会員、松本和彦会員が報告の概要をお話しくださり、参加予定者の間で意見交換します。招待を受けていない会員の方もよろしかったら意見交換にご参加ください。

第327回研究会

 日時:2026年7月4日(土)14時~17時

•会場: 日本大学法学部本館141講堂(4階)

•報告者:大串倫一(帝京大学)

•報告判例:2024年11月28日の第1法廷判決(BVerfGE 170, 377 - 1 BvR 460/23,1 BvR 611/23 : Strompreisbremse)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2024/11/rs20241128_1bvr046023.html

•判決要旨:

1.国庫の利益となる歳入効果を生じさせない私人間の法律上の支払い義務は、租税も、租税外公課も、根拠づけない(BVerfGE, 114, 196 <249 f.>も同様)。

2.立法者が、私人間の再分配によって、当該私法関係の範囲外にある公共の福祉を実現する任務を追求するのであれば、その措置については、少なくとも、支払い義務を負う私人がそうした任務と固有の近接関係にない場合には、当該私人に受忍させることはできない。

3.需要と供給の均衡をもたらす自由競争による価格形成をともなう市場での事業者と消費者との間の再分配は、基本法12条1項により保護される企業の自由に鑑みると、正当化を必要とする。不足の諸状況において自由競争による価格形成がなされる場合にとくに高い利益または収益が生じるという状況だけでは、消費者の利益となるようにそれらを吸い上げることを正当化しえない。

4.電力消費者の利益となるよう、電力の販売から得られた「超過収益」を吸い上げることは、少なくとも、電力価格ブレーキが対応しようとしていた例外状況の特殊事情を考慮すると、相当であった。電力は、生存にかかわる需要を満たすために不可欠な使用財である。価格の高騰により、電力消費者には、相当な範囲で避けることのできない異常な負担が生じた。そして供給を求められている発電会社の収益は、通常の投資の期待をはるかに上回ったが、その収益は、長期にわたって価格を引き下げる投資への刺激をもたらすことはできなかった。

5.基本法12条1項は、職業活動と直接関連し、顕著な運営上の負担をともなう、調査、情報提供、報告および記録義務のような公的任務を遂行する際の協力義務に対する防御権をも含む。

クリップボード@月報339号

 法律時報98巻7号(2026)

・三宅雄彦「司法のブラックボックスを開く・4 ドイツ連邦憲法裁判所の評議資料の開示と利用(上)」

・栗島智明「日本の民主主義・9 憲法学は民主主義の日本的特質を語りうるか」

・片桐直人「憲法と家族法の交錯・18 弔いの法秩序——弔う義務と権利の交錯と個人の尊厳」


自治研究102巻7号(2026)

・玉蟲由樹「ドイツ憲法判例研究〔301〕基本権保護義務の域外適用―ラムシュタイン基地・ドローン作戦事件」

2026年6月5日金曜日

第326回研究会

 日時:2026 年6 月6 日(土)14 時~17 時

• 会場: 日本大学法学部2 号館4 階243 講堂

※いつもの会場とは異なる建物、教室ですのでご注意ください。

• 報告者:笛木淳(広島大学)

• 報告判例:2025 年5 月7 日の第1 法廷決定(BVerfGE 171, 366 - 1 BvR 1507/23, 1 BvR 2197/23 - GKVFinanzstabilisierungsG)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2025/05/rs20250507_1bvr150723.html

• 決定要旨:

1.法定医療保険の領域においては、法定医療保険制度の財政的安定を確保することを目的とする費用抑制措置について妥当するのは、当該制度の複雑性ゆえに通常、明白性ないし一応の合理性審査による控えめな統制が妥当する。

2.法定医療保険の財政的安定を確保することを目的として、職業選択の自由に対して財政上の効果を有する介入が行われた場合、相当性審査において以下の点が特に顧慮されるべきである。すなわち、法定医療保険制度はその多くの部分において市場の力によって制御されておらず、法定医療保険のコスト安定性について立法者に特別の責任が課されている、という点である。給付提供者は、特別な程度において社会国家的立法の影響に服する。法定医療保険制度の安定に資する介入に対しては、信頼保護は限定的なものにとどまる。このことがとりわけ妥当するのは、立法者が、費用増加について特に責任があると判断した者に負担を課す場合である。

クリップボード@月報338号

 岩間昭道「『投票価値の平等』について」法政法科大学院紀要21巻1号


法学セミナー850号

・片桐直人・伊藤 建「FOCUS憲法Ⅶ[第21回]宗教的行為の制約の合憲性」


自治研究102巻6号

・神橋一彦「ドイツ憲法判例研究〔300〕欧州逮捕状に基づく身柄引渡しに関する上級地裁決定に対する憲法異議」

2026年5月2日土曜日

第325回研究会

 •日時:2026年5月9日(土)14時~17時

•会場: 日本大学法学部本館141講堂(4階)

•報告者:大森貴弘(常葉大学)

•報告判例:2025年6月10日の第1法廷決定( 1 BvR 1931/23)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2025/06/rk20250610_1bvr193123.html

•決定要旨:

1. たとえ子どもが家庭外収容されていない場合でも、子どもの成年まで命じられた面会交流排除はヨリ厳格な違憲審査基準に服する(Abgrenzung zu BVerfG, FamRZ 2023, 438, und FamRZ 2023, 283, m. Anm. Cirullies)。

2. 民法1666条による配慮権剥奪または長期にわたる面会交流排除のような重大な介入の場合には、その決定の度に要求される子の福祉の危殆化が、性質、重大さおよび発生の蓋然性について詳細かつ具体的に述べられるべきである。

3. 父が母および子どもたちに対して振るった暴力とそれによって引き起こされた子どもたちの恐怖心の認定のみでは、差し迫った(再)トラウマ化という想定を支持するには端的に不十分である。

4. 子の福祉の危殆化が子の拒否する意思に裏付けられるかぎり、裁判所が立証しなければならないのは次のことである。すなわち、裁判所が、対応する事実認定を支持するできるだけ確実な根拠を形成するのに適合的かつ相当な手続き形成に基づいて子の意思を突き止めたこと、これである。

5. 父の無反省やカウンセリングの提供が相当以前に失敗したことを示唆するだけでは、面会交流排除よりも緩やかな手段として監視付き面会交流を排除することはできない。

6. 無期限の面会交流排除は例外的にのみ比例的である (Abgrenzung zu BVerfG, FamRZ 2016, 1917, m. Anm. Splitt)。

クリップボード@月報337号

 福山宏著『実践入管行政法(法律学の森・実践法律学体系)』(信山社、2026)

赤坂幸一『憲政秩序の創設と運用』(弘文堂、2026)

赤坂正浩『立憲国家の基礎概念 』(信山社、2026)

高田倫子『行政裁量の法理論的・憲法学的考察』(有斐閣、2026)


法学教室548号

・西土彰一郎「Ⅴ 表現の内容規制と内容中立規制」


法律時報98巻5号

・高橋雅人「信頼なき政治と承認されるフェイク—日本型ポピュリズムの認識論的条件」

・辛嶋了憲「憲法と家族法の交錯・16 GID特例法3条1項5号の憲法適合性を考える」


自治研究102巻5号

・高橋和広「ドイツ憲法判例研究〔299〕連邦刑事庁法Ⅱ」


栗島智明「ドイツ連邦憲法裁判所75周年に寄せて」(法学館憲法研究所サイト、2026年4月22日)https://www.jicl.jp/articles/opinion_20260420.html


鈴木秀美「京都南丹市の事件から考える~事件報道のあり方とメディアの責任(特集)」

(TBSラジオ「荻上チキ・Session」出演、2026年4月20日)

https://www.youtube.com/watch?v=F0FAbj65Ky4&t=10790s(音声配信)

2026年4月1日水曜日

第6回日独憲法対話の開催について

 テュッセン財団から助成を得られることになり、2026年9月14日~16日にミュンヘン近郊の施設において第6回日独憲法対話が開催されることになりました。ドイツ側の責任者はマティアス・イェシュテット教授です。総合テーマは、「憲法の発展 VI :憲法の発展の構造、内容、様式としての歴史」です(なお、この会合は招待制としており、報告・コメント・司会をお願いする会員の皆さんには個別にご連絡を差し上げています)。 

栗城壽夫先生『17・18世紀のドイツ憲法学』書評会(終了)

  3 月23日(月)に八王子市学園都市センター「第5セミナー室」にて、本研究会が主催し、尚学社さんにご後援いただき、栗城壽夫先生のご高著『17・18世紀のドイツ憲法学』の書評会を開催しました。 藤川直樹会員が栗城先生のご業績を概観したうえで、『17・18世紀のドイツ憲法学』について書評し、栗城先生がコメントしてくださいました。栗城先生と藤川会員を含めて研究会に29名(会員・非会員)が、懇親会に27名が参加しました。書評会は盛会で、終了後に居酒屋「かっこ 八王子店」にて開催した懇親会も栗城先生を囲んで大いに盛り上がりました。 

コリオート教授講演会(終了)

3 月10日(火)に如水会館「コンファレンスルーム」にて、只野雅人先生を研究代表とする共同研究と本研究会の共催で、コリオート教授講演会を開催しました。本研究会の三宅雄彦会員と大西楠テア会員がコメントしました。 

2026年3月31日火曜日

第324回研究会

 •日時:2026年4月4日(土)14時~17時

•会場:慶應義塾大学三田キャンパス南校舎2階421教室(正門を入ってすぐの建物)

•報告者:柴田憲司(中央大学)

•報告判例:2024年11月26日の第1法廷判決(BVerfGE 170, 293; 170, 373– 1 BvL 1/24 – Krankenhausvorbehalt)

※月報335号掲載の今後の報告予定に記載されているものから修正あり

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2024/11/ls20241126_1bvl000124.html?nn=68020

•判決要旨:

1.基本法2条2項1文〔生命権・身体の不可侵性〕に基づく国家の保護義務の充足として行われる、承諾〔同意〕能力のない被世話人に対する医療上の強制処置〔強制治療〕は、厳格な要件に服し、かつ、最終手段としてのみ許容される。

2.専門裁判所による医療上の強制処置の命令によってもたらされる、承諾〔同意〕能力のない被世話人の基本法2条2項1文後半の基本権〔身体の不可侵性〕に対する介入は、厳格な比例原則の審査に服する。

3.医療上の強制処置を、詳細に専門化された処置〔ケア〕水準を備えた病院における入院での滞在と結びつけることは、原則として許容される。

4.病院〔入院〕の留保によって追求された強制処置の諸目的、すなわち、私的な居住環境における強制処置からの保護、医療上の強制処置の実施要件についての多職種からなる専門家のチームによる審査、不当な誘因に基づく不必要な医療上の強制処置の阻止、適切な専門水準を備えた医療処置の確保という諸目的は、いずれも正当であり、憲法上も根拠づけられる。

5.しかし、医療上の強制処置を、例外なく、入院中の病院での滞在と結びつけることは不相当である。一定の例外が次のような場合に要請される。すなわち、医療上の強制処置を、病院における入院での滞在の枠内で実施すべきことを例外なく求める基準により、個別の事案において、事前の観察〔事前評価〕に基づき、被世話人に対し、その身体の不可侵性への重大な侵害を切迫させるおそれがあることに少なくとも一定の蓋然性があり、かつ、被世話人が入居している施設であって、事後の処置〔ケア〕も含めた具体的に必要となる医学上の処置〔ケア〕に関し、病院における場合とほぼ同程度の水準が達成されうると想定される施設において強制処置を行うことで、前記の身体の不可侵性への侵害が回避されるか、少なくとも大幅に減少されうる場合であって、その際、身体の不可侵性やこれと同等に重要な他の基本権上保護された地位への別途の侵害の危険を生じさせない場合である。

クリップボード@月報336号

 井上典之・鈴木秀美・小山剛・山元一・山崎栄一・西土彰一郎編『もうひとつの憲法学 棟居快行先生古稀記念』(信山社、2026)

※全執筆者89名のうち本研究会会員が多数を占めるため、以下に信山社HPのアドレスを掲載します。おそれいりますが、ご自身で各巻に収められた論文の執筆者とタイトルをご確認ください。

第Ⅰ巻 https://www.shinzansha.co.jp/book/b10161002.html

第Ⅱ巻 https://www.shinzansha.co.jp/book/b10161014.html

第Ⅲ巻 https://www.shinzansha.co.jp/book/b10161015.html


ジュリスト1621号(2026)

・石原佳代子「議員定数不均衡問題を考える――司法府と国民の「対話」は成り立つのか」


法学教室547号(2026)

・小西葉子「憲法による現代的捜査の統制」


自治研究102巻3号(2026)

・初宿正典・山中倫太郎訳「ドイツのラント憲法:ニーダーザクセン憲法(三・完)」

・栗島智明「大学における学術助手の義務的な無期転換ルールを定めた州法の合憲性―ベルリン州大学法事件」自治研究102巻4号

・中西優美子「EU統合的汚染防止管理(IPPC)指令のイタリアにおける実施の確保(Ⅲ(11)) 【EU法における先決裁定手続に関する研究(67)】」

・渡辺洋「ノルトライン=ヴェストファーレン州官吏法における政治的官吏規定の合憲性」

2026年3月30日月曜日

第323回研究会

 • 日時:2026 年 3 月 7 日(土)14 時~17 時

• 会場: 日本大学法学部本館 142 講堂(4 階)

※いつも使用している 141 講堂の隣の教室になります。

• 報告者:植松健一(立命館大学)

• 報告判例:2023 年 7 月 5 日の第 2 法廷決定(BVerfGE 166, 304; 2 BvE 4/23 –Gebäudeenergiegesetz)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2023/07/es20230705_2bve000423.html

• 決定要旨:

被申立人には、「建造物エネルギー法改正、暖房費規則改正及び煙道清掃・検査規則改正」(BTDrucks20/6875)のための連邦政府提出法案に関する連邦議会第二読会および第三読会を、週内は実施してはならない。

1.仮命令は単に現状を一時的に保全・形成するものであるから、仮命令が本案手続の結論の先取りとなることは原則として認められないが、本案判決が過度に遅れることが予見でき、かつ他の方法によっては申立人に十分な権利保護を与えることが不可能な場合には、例外的に仮の命令は認められる。

2.機関争訟に付随する仮命令である申立ては、申立人が有する議会の意思意思形成への同権的参与の権能(GG38 条 1 項 2 文)という点で、不適法とはいえない。議員は採決の権能のみならず、審議する権能も有する。審議には対象に関する十分な情報が前提であるから、議員は情報を獲得できるのみならず、当該情報を消化(verarbeiten)できなければならない。

3.法案審議時間の相当性の判断に際しては、事案の全体状況を、具体的な法律案の観点から、さらには議会の活動を規定するその他の諸要素の観点から、考慮する必要がある。本件審議では、議会多数派の立法手続自律権の行使に憲法上の疑義がないとは簡単には認定できない。法案審議の進行の決定には議会内多数派に広い裁量が認められるとしても、また、本件審議がドイツ連邦議会議事規則が定める立法手続の間隔を遵守しているとしても、申立人の参与権が「十分に合理的な理由なしに実質的な程度において」毀損されていないか、また、議会多数派が選択した審議の進め方が立法手続の権利濫用的な加速となっていないかという点について、仮の権利保護手続の中で簡素ではない、詳細な審査を必要とする。

4.仮命令が主文のとおり発出されても、政府の予定する建造物エネルギー法改正法の施行日(2024 年1 月 1 日)に影響せずに、なお採決が容易である。他方、仮命令が発出されず、かつ本案手続で申立人の請求が認容された場合には、申立人の侵害された憲法上の権能は回復不能になる。それゆえ、仮命令発出の利益が優位する。

クリップボード@月報335号

 ・福山宏「入管行政と国家の自由裁量―運用と学説の歴史―」公益財団法人入管協会刊『国際人流』2026年 3 月号


野口貴公美ほか編『髙橋滋先生古稀記念論文集 社会の変革と行政法学―法解釈と法政策の探究』(弘文堂、2026)

・木藤茂「行政責任の憲法上の定位をめぐって―日本国憲法 65 条・66 条 3 項・73 条の整合的解釈の試み・再論」

・神橋一彦「地方議会における「紀律」と「自律」―発言取消命令(地方自治法 129 条1項)を中心に」

・渡辺康行「再婚禁止期間をめぐる法解釈と法政策―回顧的考察」


法学教室 545 号(2026)

・高田篤「憲法の基本原理から見る統治〔第 22 回〕裁判所と司法権の独立(1)」


法学教室 546 号(2026)

・山中倫太郎「ウクライナ支援と日本の法制――平和主義と防衛装備移転・『安全の保証』」

・石原佳代子「扉は常に開かれている」

・高田篤「憲法の基本原理から見る統治〔第 23 回・最終回〕裁判所と司法権の独立(2)」


ジュリスト 1620 号(2026)[書評]

・高田倫子〔書評〕「赤間聡著『科学訴訟と司法審査――裁判所は科学問題にどのように向き合うべきか』」


法学セミナー848 号(2026)

・斎藤一久「子どもや若者の選挙権・被選挙権、そして政治参加」

・松本和彦・木下智史・村西良太・片桐直人・伊藤 建「FOCUS 憲法Ⅵ[第 5 回・最終回][座談会]憲法判例の動向と FOCUS 憲法の挑戦」法律時報 98 巻 3 号(2026)

・赤坂幸一「評議の秘密と評議資料—團藤重光文書を活用した評議過程の実証研究の可能性」

・高橋雅人「専門知が統治する「民主主義」——日本型ポピュリズムの憲法的条件」


自治研究 102 巻 1 号(2026)

・中西優美子「マルタ国籍付与と EU 市民権(Ⅲ(10))【EU 法における先決裁定手続に関する研究(65)】」

・初宿正典・山中倫太郎訳「ドイツのラント憲法:ニーダーザクセン憲法(1)」

・新井貴大「警察による自動化されたデータ分析と情報自己決定権―自動データ分析判決」


自治研究 102 巻 2 号(2026)

・篠原永明「公務員制度の制度設計原理としての『政治的中立性』―問題提起的に」

・中西優美子「EU 市民権と EU 構成国における同性婚の承認(Ⅴ(10))【EU 法における先決裁定手続

に関する研究(66)】」

・初宿正典・山中倫太郎訳「ドイツのラント憲法:ニーダーザクセン憲法(2)」

・上代庸平「基本法による起債制限と財政憲法上の基本原則―2021 年連邦第二次補正予算法違憲判決」


鈴木秀美「交論 放送と政治の距離」朝日新聞 2026 年 1 月 14 日朝刊 13 頁、同日 5 時配信「放送の監督強化『政府が業界ごと抑え込みに』、国の姿勢の危うさとは」(聞き手:田⽟恵美)デジタル版(https://www.asahi.com/articles/ASV191TRVV19UPQJ008M.html)

2026年1月8日木曜日

第322回研究会

 •日時:2026年1月10日(土)13時~18時

※1月は報告者が2名ですので、開始時間と終了時間がいつもの研究会とは異なります。

•会場:慶應義塾大学三田キャンパス南校舎(正門を入ってすぐの建物)2階421教室

•報告者①:高橋和広(東邦大学)

•報告判例:2024年10月1日の第1法廷決定( 1 BvR 1160/19 –Bundeskriminal-amtgesetz II)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2024/10/rs20241001_1bvr116019.html


•判決要旨:

1.データ取得を目的とする高度の介入措置による接触者の秘密裡による監視の要件は少なくとも、当該手段を用いた警察法上の責任者の監視が許されることである。

2.以前に取得された個人データの目的を維持する処理の範囲内において、取得の直接の動機となった事件が終結し、それによって取得の端緒となっていた具体的な目的が果たされた後、これらのデータは消去されなければならない。直接の端緒となった事件以後も消去の見合わせを考慮し得るのは、データそれ自体からであれ、当局が持つ他の知識との結びつきからであれ、その間にデータから具体的な捜査の端緒が生じ、以て目的を変更した利用の要件が充たされた場合に限られる。

3.被疑者の身元や、刑法上の関係のある一定の行為に関する個人の基本データを、連邦刑事庁が連邦警察データ・プラットフォームに予備的に保存するためには、少なくとも、適切な保存閾値の設定と、適切な保存期間の決定が求められる。

a)予備的保存は、予備的に保存される個人データと保存目的の実現との関連を比例的な形で確保し、予備的保存に固有の危険に適切に対処する保存閾値に依拠していなければならない。犯罪の予防及び訴追に対してこれが認められるのは、当事者が発生し得る犯罪と刑法上の関係のある結びつきを示し、保存されるデータがまさに当該犯罪の予防及び訴追に適切に寄与しうるという十分な蓋然性が存在する場合に限られる。この予測は、事実に即した十分な根拠に基づくものでなければならない。

b)適切な保存期間を定める法規定が必要である。適切な保存期間は、介入の重大性、予測の時間的耐性及び比例原則から生じる他の観点により決まってくる。この予測は原則として、関係する新たな状況を追加的に考慮しない限り、時間の経過とともに説得力を失っていく。


•報告者②:入井凡乃(駒沢大学)

•報告判例:2023年6月20日の第2法廷判決(BVerfGE 166, 196; 2 BvR 166/16 – Gefangenenvergütung II)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2023/06/rs20230620_2bvr016616.html?nn=68080


•判決要旨:

1. 基本法1条1項と結びついた2条1項から導かれる憲法上の社会復帰要請は、立法者が、包括的、効果的、整合的で、科学的水準に則した、社会復帰構想を策定すること、ならびに、立法者自身によって定められるべき行刑についての本質的な規律を社会復帰構想に基づいて構築することを義務づけている

2. 全体的構想は、憲法によって要求される社会復帰目標の達成のためのものであることが、法律自体から認識可能でなければならない。立法者は、自らの社会復帰構想の枠組みにおいて、受刑者の労働の(全体的な)報酬、および、特に金銭的報酬部分によって到達されるべき目的を法律で明示し、矛盾のないよう相互に調整しなければならない

3.立法者は特定の規律構想に拘束されない。むしろ、立法者には広い形成余地が開かれている。行刑の構成についての法律上の基準は、慎重に導き出された仮定や予測に基づかねばならない。そして、行刑の構成及び処遇措置の有効性は、定期的に科学的に裏付けられ、また、評価されなければならない。

4. 立法者が、社会復帰構想を定め、どのような目標に受刑者の労働及びその報酬が役立つべきかを決定した場合、報酬の構成とその額は、その構想において明記された目的が実際上も達成されうるよう設定されなければならない。報酬水準の適切性は、社会復帰構想によって追求される目標に照らして判断されなければならない

5. この関連において行われるべき、様々な考慮要素の評価、衡量、および、重みづけの際に、立法者には、評価及び形成の余地が与えられている。連邦憲法裁判所は、この構想の憲法上の審査を主張可能性の統制の枠組みにおいて行う。

クリップボード@月報334号

 Toru Mori, Volkssouveränität und Parlament - aus Sicht der Souveränitätsdiskussion in Japan, 法学論叢197巻2号1頁(2025)


法学教室544号(2025)

・高田篤「憲法の基本原理から見る統治〔第21回〕違憲審査制」