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2026年9月4日金曜日

第328回研究会

 日時:2026年9月5日(土)13時~18時

※9月は報告者が2名のため、いつもと開始時刻および終了予定時刻が異なりますので、ご注意ください。

•会場: 日本大学法学部本館141講堂(4階)2号館221講堂

会場が変更になりました。

2号館の場所は、アクセス・キャンパスマップ | 日本大学法学部をご参照ください。

•報告者①:齋藤暁(専修大学)

•報告判例:2024年1月23日の第2法廷判決(BVerfGE 168, 193 - 2 BvB 1/19 - Finanzierungsausschluss NPD/Die Heimat)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2024/01/bs20240123_2bvb000119.html

•判決要旨

1. 基本法21条2項に基づく政党禁止手続で確立された、治癒不能な〔unbehebbar〕手続上の障害の存否に関する基準(参照:BVerfGE 144, 20 <159 ff. Rn. 404 ff.>[第二次NPD禁止手続判決])は、基本法21条3項に基づく、政党を国の財政援助から除外する手続にも適用される。

2. 基本法79条3項の対象となる内容には、絶対的な存立保障が与えられる。ここから、基本法79条3項は他の憲法規範よりも上位の規範と解され、また、基本法79条3項が定める限界を遵守しない憲法改正は「違憲の憲法」であり、無効となる。

3. a) 基本法79条3項により保護される規律内容は、基本法21条3項による影響を受けない。

b) 基本法21条3項1文は、国の財政援助からの除外を、対象となる政党自らが民主的な競争の基礎となる自由[で民主的]な基本秩序の除去を目的としているか、または、国の存立を攻撃していることを要件としている。これにより、同項の対象となるのは、政治的意思形成への機会均等な参加が、基本法20条1項及び2項にいう基本法上の民主政概念の一部を構成しない政党に限られる。

4. 基本法21条3項1文のいう「それを志向していること〔Darauf Ausgerichtetsein〕」とは、自由で民主的な基本秩序を除去若しくは侵害し、又はドイツ連邦共和国の存立を危うくする高度かつ計画的な活動を前提とする。この場合、実現可能性〔Potentialität〕は要件とはならない。


•報告者②:村山美樹(青森中央学院大学)

•報告判例:2024年11月14日の第1法廷決定(1 BvL 3/22 - PolG NRW – Observation)

https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2024/11/ls20241114_1bvl000322.html

決定要旨

1.予防的性格を有する長期的観察が、同時に画像撮影および画像記録を作成するための技術的手段の使用を伴う場合、それは、(基本法2条1項及び1条1項の結合により保障される)一般的人格権の一内容としての情報自己決定権への重大な介入を構成する。

2. 危険防止分野において、高度の介入強度を伴う秘密裏の監視措置を通じたデータ収集を憲法上正当化するためには、介入の閾値として、具体的危険、または少なくとも具体化された危険が必要である。すなわち、当該規範によって保護される法益に対する危険が個別の事案において十分に具体的に予見可能であること、および、措置の名宛人が、合理的な第三者の観点からして客観的諸事情に照らし、その危険状況に関与していることが保証されていなければならない。

ドイツ国法学者大会について

 今年のドイツ国法学者大会は、2026年10月7日(水)~9日(金)にビーレフェルト大学で開催されます。非会員でも、会員の紹介があれば参加できます。参加を希望される方は、会員を通じてドイツ国法学者協会Prof. Dr. Hinnerk Wißmannn会長に参加の意向をお伝えください。会長から招待状が届きましたら、9月5日(土)までにAnmeldungする必要もあります。

10月7日(水)午後に4つのGesprächskreisが並行して開催されます。Gesprächskreis „Grundlagen des Öffentlichen Rechts“のテーマは "Nach der constitutional revolution: Zu den neuen Konflikten zwischen (Verfassungs-)Recht und demokratischer Politik" です。10月8日(木)と9日(金)の大会の総合テーマは、Bewährungsproben des Verfassungsstaats –Bewährungsproben der Verfassungsrechtswissenschaftです。

第6回日独憲法対話の開催について

 

2026年9月14日~16日にミュンヘン近郊Tutingの施設において第6回日独憲法対話が開催されることになりました。総合テーマは、「憲法の発展 VI :憲法の発展の構造、内容、様式としての歴史」です(なお、この会合は招待制としており、報告・コメント・司会をお願いする会員の皆さんには個別にご連絡を差し上げています)。日独の参加者は以下の通りです(敬称略)。毛利透、鈴木秀美、松本和彦、西土彰一郎、栗島智明、藤川直樹、高田篤、高橋雅人、石塚壮太郎、玉蟲由樹、松原光宏、中西優美子、大西楠テア、山田哲史、高田倫子、原島啓之、沼本祐太(ドイツ在外研究中)

クリップボード@月報340号

 菅谷実・内山隆編著『放送制度の新たな展開——進展するデジタル環境とその制度課題』(中央経済社、2026年6月)

杉原周治「第9章 ドイツの放送制度」167~185頁

波多江悟史「第10章 フランスの放送制度と政策」186~201頁


山本龍彦監修、成原慧編『講座 情報法の未来をひらく:AI時代の新論点[第4巻]プラットフォーム』

赤坂幸一「第7章 デジタルプラットフォーム規整の思想的背景——分散型調整秩序とオルド自由主義」188~207頁


ジュリスト1625号(2026)

・山本真敬「旧警備業法違憲判決について——憲法の視点から」


法学セミナー851号

・片桐直人「職業選択の自由の論証パターン」

・村西良太・伊藤健「FOCUS憲法Ⅶ[第3回]地方議会の議員に対する懲罰的措置と司法審査」


法律時報98巻8号(2026)

・三宅雄彦「司法のブラックボックスを開く・5 ドイツ連邦憲法裁判所の評議資料の開示と利用(下)」

・前硲大志「日本国憲法における議員像——国会議員の独立性に関する一考察」

法律時報98巻9号(2026)

・下井康史・早津裕貴・篠原永明「外国人管理職選考受験拒否事件最高裁判決の再検討 企画趣旨」

・沼本祐太「地方公務員と国籍—東京都管理職事件最高裁判決の分析」

・大西楠テア「日本の民主主義・11 民主政の基礎としての『我々』」

・高田倫子「憲法と家族法の交錯・20 非訟事件と司法権—家事事件を中心に」


自治研究102巻8号(2026)

・中西優美子「EU港湾国統制指令と民間捜索救助船舶をめぐる港湾国と旗国の権限と義務(Ⅵ(11)))

・初宿正典・宮村教平訳「ドイツのラント憲法:バーデン=ヴュルテンベルク憲法(一)」

・入井凡乃「ドイツ憲法判例研究〔302〕社会復帰要請と立法者の事後的是正義務——第二次刑務労働報酬判決」


自治研究102巻9号(2026)

・初宿正典・宮村教平訳「ドイツのラント憲法:バーデン=ヴュルテンベルク憲法(二)」

・植松健一「ドイツ憲法判例研究〔303〕早急な立法手続の審議差止め―建造物エネルギー法改正法事件(仮命令手続)」